2010年03月19日

『心ふさがれて』 マリー・ンディアイ 著

675873最初に読んだマリー・ンディアイの小説は、『みんな友だち』だった。

黄色の鮮やかな装丁の本。黒いオビには「ぼくを売ってよ!」と書かれている。

「ぼくを売ってよ!」 ンディアイという聞きなれない名。 みんな友だち という題名。

どういうことだろうと、読み始めた小説の中身は、驚くべきものだった。こういう発想ってあるんだろうか。斬新であり、衝撃的であり、既成概念の崩壊だった。

彼女の作品が邦訳されたら、また読みたいと思っていたので、『心ふさがれて』は、待っていた作品ということになるかもしれない。

『心ふさがれて』のオビはオレンジ色だ。そこに書かれていたのは、「なにがいるの? 私の中に」
本の表紙は、ヨーロッパの街らしき場所に路面電車が走っている写真だ。続きを読む

drecom_vanillabeans at 10:07書評 

2007年07月28日

『プラハ国立美術館』展

prague.jpgBunkamuraザ・ミュージアム 東京渋谷

『プラハ国立美術館』展 ルーベンスとブリューゲルの時代

チェコのプラハ国立美術館より、同館所蔵の17世紀のフランドル絵画に焦点をあて開催された美術展。

当時のフランドルは、ハプスブルク家の支配下にあり、芸術品はプラハにも所蔵されることになる。

ルーベンスの絵画は世界各国の美術館に点在しているが、プラハ国立美術館にもあり、今回は工房の作も含め、10点ほどが来日している。

≪バベルの塔≫や≪ネーデルラントのことわざ≫≪悪女フリート≫などを描いたブリューゲルは大ブリューゲルといわれている。
この大ブリューゲルの子孫たちから多くの画家が輩出され、ブリューゲルファミリーと呼ばれている。
よくブリューゲル父 とか ブリューゲル子 という表示をされている。
大ブリューゲル=ピーテル・ブリューゲルの絵は、いくら息子たちが父を模倣しつつ流れを継承しても、独特の絵の質感があるので見分けることが出来る。
今回の展覧会では、大ブリューゲルではなく、その息子のピーテル・ブリューゲル(長男で「子」などと紹介される)や、花の静物画や風景画を好んだヤン・ブリューゲル、その息子で同名のヤン・ビューゲル(子と表記)が多く来日。
その他、ブリューゲルの子孫のヤン・ヴァン・ケッセルなどブリューゲル一族の作品が多く展示されている。

会場には、ブリューゲルの家系図もあり、納得しながら前に進むが、あまりに一族の数が多いため混乱してしまうこともしばしば。(笑)

ヤン・ブリューゲルの≪陶器の花瓶に生けた花≫は、咲く季節の異なる花が活けられている。花器は、中国の陶器で、特に東欧が熱心であった、中国や日本の陶器コレクションを想起させる。

プラハ国立美術館が、大ブリューゲルの絵を所蔵しているかどうかは知らないが、「ルーベンスとブリューゲルの時代
」という副題を掲げるなら、大ブリューゲルが一枚も来日していないのは少々痛い。

Bunkamuraザ・ミュージアム 2007年6月9日-7月22日
鹿児島市立美術館 2007年7月28日-9月2日
山梨県立美術館 2007年9月8日-10月14日
奥田元宋・小由女美術館 2007年10月20日-12月2日
愛媛県美術館 2007年2月9日-3月30日

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『パルマ―イタリア美術、もう一つの都』展

parmatokyo.jpg国立西洋美術館 東京上野

イタリアには旅したが、パルマには行ったことがない。

パルマといえば、ハムやチーズ! 文学では、スタンダールの『パルムの僧院』、サッカーなどなど、地理的にもミラノに近く訪れやすいところだ。

そのパルマの美術を16世紀から17世紀にかけてスポットをあて、パルマ国立美術館蔵の作品を中心に約100点によって構成されている展覧会。

フィレンツェにも程近いパルマで、ルネサンスに活躍したコレッジョとパルミジャニーノの作品は、優雅で美しく、神話や聖書の主題もわかりやすく表現されている。

16世紀にパルマの領主となったファルネーゼ家の歴代君主たちの肖像は、系図を見ながら進む。ファルネーゼ家は芸術家のパトロンでもあった。

コレッジョ以後、パルマ派独自のマニエリスムが花咲き、その後、バロックへと時代はうつってゆく。

この絵は、ジョルジョ・ガンディーニ・デル・グラーノの≪聖母子と幼い洗礼者ヨハネ、聖エリザベツ、マグダラのマリア≫だが、
マリア、イエス、ヨハネ、エリザベツの年齢はあっているものの、マリアの横にいるマグダラのマリアが女性として描かれており、なぜだろうと思ったりした。

この展覧会の音声ガイドの声は錦織健さん。17世紀の貴重な楽譜を元に演奏された曲も聴ける。

展覧会を出たショップでは、ハムやチーズやワインが販売されていた。

『パルマ―イタリア美術、もう一つの都』展
国立西洋美術館 2007年5月29日-8月26日

at 23:32コメント(0)トラックバック(0)展覧会 

『インカ・マヤ・アステカ』展

incamaya.jpgマヤ文明はユカタン半島(現在のグアテマラやメキシコなど)を中心に紀元前四世紀から約二千年も栄えた文明。
ジャングルの中で発展し、絵を組み合わせたような独自の文字があった。最近、このマヤの文字が解読され、文明の謎が次々と解かれている。
エル・カスティーヨ・ピラミッド(ククルカン(羽毛の生えた蛇))は、春分と秋分に階段にヘビの姿を映し出す。
マヤからは翡翠がよく採れたらしいが、翡翠の仮面や装飾版、蓋付き容器なども展示されていて、とてもきれいだった。

アステカ文明は、14世紀から16世紀に現在のメキシコに発展した文明。
テスココ湖という湖のなかに都市を作り栄えた。
太陽や月などの天体や自然の物を崇拝し、供物の献上だけではなく、生贄もさかんに捧げられた。
今回の展覧会では、色々な神を形にしたものや、人身供犠の副葬品などが来日している。

インカ文明は、15世紀に現在のペルーを中心に栄えた文明。
マチュピチュや高度な石造りの都市を作った。
インカ文明の展示品は、金のものが多くきらびやかな印象だ。
インカ文明は文字を持たない文明といわれているが、キープという放射状に広がるネックレスのようなものの結び目が、文字の役割をしたそうで南北に長い国家を飛脚がキープを身につけ走り回ったという。
座位の父子のミイラはきれいなまま保存されていた。

この展覧会は神戸、岡山、福岡と巡回するが、上京したので早めに観覧した。
南米で栄えた三つの文明を見どころを押さえて構成されている。
会場を出た所のグッズのショップは、他の展覧会に比べとても充実しており、アンデスのお店などもあった。

『インカ・マヤ・アステカ』展
国立科学博物館 2007年7月14日-9月24日
神戸市立博物館 2007年10月3日-12月24日
岡山市デジタルミュージアム 2008年1月11日-3月16日
福岡市博物館 2008年3月25日-6月8日

at 23:29コメント(0)トラックバック(1)展覧会 

ベルギー・オランダ個人旅行

5.jpgベルギーとオランダに旅をした。
ベルギーのブリュッセルには、以前、パリから日帰りで訪れたことがあるが、今回は、ベルギー北部及びオランダを旅することにした。

色々とプランのあった旅だったが、旅がはじまってすぐ、足に怪我を負うというアクシデントで、結構大変なことに・・・(笑)

ベルギー・オランダ個人旅行記は、
http://www.yamashina-mashiro.com/m/bn/bn.htm
こちらで見られます。


at 23:20コメント(0)トラックバック(0) 

くれなゐの塩

くれなゐの塩                      山科 真白



アンデスの山より届く海の塩ローズソルトと名づけられたり


いにしへの海からぐつしより濡れたままアンデス山脈陸に上りし


海水塩岩塩湖塩かくばかりしほあふれゆく神の卓まで


チェ・ゲバラ潜伏の夜にくれなゐの塩を舐めしか山の奥地に


岩塩はちひさき山のかたちしてひそかに人を下山させをり


舌先で塩は溺れそくれなゐのざらつきいよよ舌に戯れつく


ゆうらりと風の精らが奏でゆくフォルクローレが流れる窓辺


万能のローズソルトを誘ひて華やいでゐる初夏のキッチン

他の短歌作品は、
http://www.yamashina-mashiro.com/00tanka/tankaindex.htm で読めます。


at 23:18コメント(0)トラックバック(0)短歌 
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